岩根和子

IWANE Kazuko

父の肖像

母の肖像

雲肌麻紙、岩絵具、水干絵具、金泥
H1620 × W1303mm
H1620 × W1303mm

作者より

お天気のよい冬の日には居間の出窓のブラインドからきらきらした光があふれてきます。そんな光を感じながら描きました。私にとっては、二人ともこんな光のような存在、何より大好きな両親です。愛と感謝を込めて♡いつもありがとう。和子より。2021年3月31日。

岩根和子

担当教員より

何気ない日常にある一場面を写生し、それを日本画絵具に置き換え描かれた作品である。
写生した題材は、ただモデルを描くだけでない写生になっていると言える。それは父という潜在的存在感と長い時間の移り変わりで感じる心理的なもの、当然その場にいることで感じられる空気感が絡まり描かれている。それをもとに絵具を塗る際には、支持体としての和紙を生かし淡く薄く丁寧に彩色され描くことの素晴らしさを見せている。それが評価されている。

通信教育課程 油絵学科教授 重政啓治