菊井海

KIKUI Kai

無人移動販売ロボット CAP×SELL
CAP×SELL – Unmanned Sales Robot –

プレゼンテーション|PLAフィラメント、液晶ディスプレイ、スチレンボード|3Dモデリング、映像
Presentation | PLA filament, LCD, Styrene board | 3D modeling, video
モデル|H300 × W550 × D550mm ×3点
パネル|H1189 × W841mm

作者より

CAP×SELLは過疎地域に向けて無人で移動販売を行うロボットです。現在でもスーパーやコンビニが展開する有人の移動販売がありますが、必要となる人件費の問題が非常に大きく、普及の大きな障壁となっています。商品の選定に関して、あえて人を残し、AIには予測不可能な「利用者の隠れたニーズに気付く」という人間にしかできない仕事を分業化しました。
この提案が買い物難民問題の解決策に止まらず、新たな人とロボットの関わり方の一つの指針となれば幸いと思い制作しました。

菊井海

担当教員より

この作品は、過疎地域の人々へのサービス提案で、食料品や生活用品を無人のクルマで運び販売するスタイルが特徴だ。その人々のニーズの読み取りを先進技術だけに頼ることなく、専属スタッフ、いわゆる人が行うことをサービスの基底に置いている。何でも自動化を想定した未来の生活様式に、人が介在する価値を改めて見直したくなる提案だ。提案するアイテムも幅広く、丁寧に検討作業を積み上げたサービスやプロダクトの設計は秀逸であり、加えて、プロモーションムービーのコンテンツやマルチモニターでのプレゼンテーションは、訴求効果も高く、総合的に高いレベルの卒業制作であった。

工芸工業デザイン学科教授 中原俊三郎