絵付大鉢Etsuke-Obachi有田白磁|ろくろ成形、染付Arita ware | Shaping using potter’s wheel, dyeingH150 × φ300mm ×5点
よく見る染付の作品で古くから伝えられている逸話、物語のワンシーンを描いた作品が沢山存在します。そうした浮世絵や水墨画を思わせる絵柄に私自身の絵柄の雰囲気を上手く掛け合わせたら面白いのではと思い制作しました。日本のお伽話でも有名な「一寸法師」「竹取物語」「耳なし芳一」「浦島太郎」「花咲爺さん」をモチーフにしました。 坂川ひかり
陶磁の仕事は、報われない仕事だと思うことがある。 ひと月近くの時間を費やして描いた作品も、一時の窯焚きで全て失敗することもしばしばおこる。 作者もその洗礼を受けながら、めげずに進んだ。 作品は、日本の昔話を主題に呉須で描かれた大きな鉢のシリーズである。 細密に描写された文様の中に登場人物が浮かび上がり、同化する様子はユーモラスでもあるが、 私たちは執拗に繰り返される無秩序な文様や膨大な作業の蓄積に感心しているうちに、 物語に秘められた人間の愚行や毒味を感じてしまう。不思議なうつわだ。 文様と写実を組み合わせる伝統的な手法を独自の世界観で進化させた作品である。 工芸工業デザイン学科教授 西川聡
作者より
よく見る染付の作品で古くから伝えられている逸話、物語のワンシーンを描いた作品が沢山存在します。そうした浮世絵や水墨画を思わせる絵柄に私自身の絵柄の雰囲気を上手く掛け合わせたら面白いのではと思い制作しました。日本のお伽話でも有名な「一寸法師」「竹取物語」「耳なし芳一」「浦島太郎」「花咲爺さん」をモチーフにしました。
坂川ひかり
担当教員より
陶磁の仕事は、報われない仕事だと思うことがある。
ひと月近くの時間を費やして描いた作品も、一時の窯焚きで全て失敗することもしばしばおこる。
作者もその洗礼を受けながら、めげずに進んだ。
作品は、日本の昔話を主題に呉須で描かれた大きな鉢のシリーズである。
細密に描写された文様の中に登場人物が浮かび上がり、同化する様子はユーモラスでもあるが、
私たちは執拗に繰り返される無秩序な文様や膨大な作業の蓄積に感心しているうちに、
物語に秘められた人間の愚行や毒味を感じてしまう。不思議なうつわだ。
文様と写実を組み合わせる伝統的な手法を独自の世界観で進化させた作品である。
工芸工業デザイン学科教授 西川聡