小島亜佑子

KOJIMA Ayuko

旅する遊具
traveling playground

クレヨン、パラフィン
サイズ可変[記録映像|3分17秒を含む]

作者より

「今日は汚してもいい日だよ。」
公園をめぐり、子どもたちに遊んでもらうプロジェクトの記録。

クレヨンは、手に持って描くものである。
この「旅する遊具」は、自分をキャンバスと捉え、遊具に描かれにいくものある。

遊んだ痕跡が衣服に残り、旅を通じて遊具の角がどんどん無くなっていく。

小島亜佑子

担当教員より

これは、幼少期にもっとやりたかった「汚して遊ぶこと」に焦点をあて、子どもの動きと遊びを研究することを目的としている。「汚さないでね」と言われた遊びは、やってはいけない禁止行為だからこそ、余計に惹きつけられて遊びたかったという強い記憶が作者には残されていた。通常、クレヨンは手に持って描くものであるが、これらは全身で持ち上げて描く(転がす)重量感のあるオーバーサイズのもの。遊具のように「乗る」「すべる」「抱きつく」など身体運動をすることと「描く」「色を付ける」ということが合わさった「遊び」である。色付けがやや粗くはあるが、夢中になった時に子どもの勢いある動きと相性よく感じられる。

空間演出デザイン学科教授 五十嵐久枝