一杉志野

作者より

この世の生き物を支配し管理する宇宙人。生き物と宇宙人の関係は恋愛に似ている。
そして、宇宙人にとっては私が宇宙人。私はあなたを知りたいし、きっとあなたも私を知りたい。
未知なる領域にいる私たちの作用は美しい。

人生、そして恋愛という、私と宇宙人の冒険。もしも冒険を終えて私たちが離れる時が来ても、私は気高く咲き誇ったままでいたい。咲き誇った後に、枯れることなどない。その後にあるのは天国でも地獄でもない、きっと「無」の世界。

一杉志野

担当教員より

彼女自身から湧き出るオリジナルな形と色にはパワーと言葉にできない魅力がある。
その作り出された絵を服に落とし込んでも、それが持つ力は損なわれることはなく、構築的な服のデザインでさらに身に着ける人自身の魅力をも昇華させた。
人の人生を植物にたとえて構成され、巨大で芸術的なタブローを背景にしたショー形式の表現は、ダイナミックなファッション群像となった。
彼女独自の世界観とともにロジックではない感情的なハイファッションの創造に対する鋭さを存分に感じさせた。1970年代後半のエロティックなSFパンクのミックスを見ることができる。
さらなる展開に期待したい作品。

空間演出デザイン学科教授　パトリック・ライアン