虫の貌Face of insects
塩辛蜻蛉車飛蝗擬斑猫
画用紙、アクリル絵具H841 × W594mm(3点)
昆虫は見た目の奇抜さや、時として我々の生活に侵攻してくる様から忌み嫌われてきた。 しかし、そんな昆虫に改めて目を向けてみると、色鮮やかな色彩や生態に適応した独自の体の作りがとても美しいことが分かる。 昆虫の姿形に惹かれた私は、淡々とその姿を描きとめてきた。描くという行為を通して昆虫の造形の細部まで向き合い、その魅力を探ってきた。そこで本作では昆虫の個性が1番出る顔に焦点を当て、3種類の昆虫を描いた。昆虫の顔を拡大してみるとまるで怪物のような迫力に満ちていることが分かる。本作ではそんな知られざる昆虫の魅力に迫る。 澤田樹
澤田くんは「顔」を描くことが好きだ。3年生の授業でもいろいろな方法で人間の「表情」を描いていた。そして、昆虫も好きだ。子どもの頃から昆虫を採ってはずっと眺めていたらしい。本作品はその集大成といえる。ただし、昆虫には人間のような表情がない。しかし、昆虫にも個性や感情がある(らしい。本人談)。つまり、昆虫には昆虫なりの「表情」がある。昆虫としての表情とはなにか? それを試作で何度も何度も考え、描きこんでいった。本作品には唾を飲み込むような迫力がある。これは単に絵が上手いというだけではなく、試作と熟考の結果、昆虫の「表情」がしっかりと描きこまれたからではないだろうか。 視覚伝達デザイン学科教授 古堅真彦
作者より
昆虫は見た目の奇抜さや、時として我々の生活に侵攻してくる様から忌み嫌われてきた。
しかし、そんな昆虫に改めて目を向けてみると、色鮮やかな色彩や生態に適応した独自の体の作りがとても美しいことが分かる。
昆虫の姿形に惹かれた私は、淡々とその姿を描きとめてきた。描くという行為を通して昆虫の造形の細部まで向き合い、その魅力を探ってきた。そこで本作では昆虫の個性が1番出る顔に焦点を当て、3種類の昆虫を描いた。昆虫の顔を拡大してみるとまるで怪物のような迫力に満ちていることが分かる。本作ではそんな知られざる昆虫の魅力に迫る。
澤田樹
担当教員より
澤田くんは「顔」を描くことが好きだ。3年生の授業でもいろいろな方法で人間の「表情」を描いていた。そして、昆虫も好きだ。子どもの頃から昆虫を採ってはずっと眺めていたらしい。本作品はその集大成といえる。ただし、昆虫には人間のような表情がない。しかし、昆虫にも個性や感情がある(らしい。本人談)。つまり、昆虫には昆虫なりの「表情」がある。昆虫としての表情とはなにか? それを試作で何度も何度も考え、描きこんでいった。本作品には唾を飲み込むような迫力がある。これは単に絵が上手いというだけではなく、試作と熟考の結果、昆虫の「表情」がしっかりと描きこまれたからではないだろうか。
視覚伝達デザイン学科教授 古堅真彦