運命の出会いを
A Fateful Encounter
キャンバス、紙、透明水彩絵具
H1455 × W1120mm(1点)、H530 × W455mm(4点)、H410 × W318mm(5点)、H273 × W220mm(9点)、H148 × W100mm(18点)
運命の出会いを
A Fateful Encounter
キャンバス、紙、透明水彩絵具
H1455 × W1120mm(1点)、H530 × W455mm(4点)、H410 × W318mm(5点)、H273 × W220mm(9点)、H148 × W100mm(18点)
作者より
動物保護の活動をしていると身にしみて感じるが、劣悪な飼育環境や悪質な生体販売など、人間の身勝手によって苦しんでいる動物は想像以上に多い。お腹いっぱいご飯を食べ、きれいな水を飲んで、適切な医療を施し、安心して眠る。全ての苦しむ生命をそんな幸せな環境に迎え入れるためにも、「保護動物」をもっと広めたい。
この制作では、実際の保護動物をモデルに水彩画を描くことで、展示そのものが「出会いの架け橋」となるよう目指した。1枚の絵に使用する絵の具を3つに制限し、その3色の混ざりや透けで色鮮やかな画面を作り出すことで、「これまで幸せを制限されてきた保護っ子たちの、これからの世界が鮮やかに色づくように」と、願いを込めて。
寺崎友菜
担当教員より
「人間の身勝手により苦しむ動物たちがゼロの未来へ。」この思いは、作者が続けている動物保護活動の経験からだ。本作品は水彩画で描かれた保護動物41匹の肖像画である。細密に描かれた動物たちはこちらをじっと見つめてくる。目が合う。いつの間にか動物たちのプロフィールを読んでいる。そしてQRコードをかざせば保護施設の動物たちと会える。この一連の流れが実に手際良く設計されている。展示空間はそれ以上の役割を果たす結果となり、作者の初心の強い思いが現れている作品となった。
視覚伝達デザイン学科教授 沢田耕一