髙橋眞由美

TAKAHASHI Mayumi

人形たちのシンフォニー Ⅰ
Symphony of Dolls Ⅰ

人形たちのシンフォニー Ⅱ
Symphony of Dolls Ⅱ

人形たちのシンフォニー Ⅲ
Symphony of Dolls Ⅲ

人形たちのシンフォニー Ⅳ-1
Symphony of Dolls Ⅳ-1

人形たちのシンフォニー Ⅳ-2
Symphony of Dolls Ⅳ-2

紙、水性インク、スクリーンプリント
H690 × W550mm、H750 × W750mm、H690 × W550mm、H560 × W1120mm、H690 × W550mm

作者より

母の遺品整理がきっかけで、各地の民芸品、人形たちとじっくり向き合う機会を得ました。それぞれの地域や文化の中から生まれたものはどれも親しみやすく、素朴で愛らしくとても惹かれるものがありました。
その人形たちの魅力を表現したいと思い、友人からの土産品、自分で集めた物なども含めモチーフにしました。
グリッドの表現は「スウェーデン刺繍」を、全体の構成についてはベートーベンの「交響曲第九番(合唱付)」をイメージしました。

髙橋眞由美

担当教員より

高橋さんの作品はスクリーンプリントを用いてグリッドの形を取りながらご自身の気に入っている人形を描かれています。
いわゆるグリッド状の絵ではありますが、そのグリッドの四角が均質なベタ面ではなく線の集積による面なので不均一でゆらぎがあり、それが絵に良い隙間となり、見る側に想像を広げる空白の時間を与えてくれます。
色彩も基本の色を使っているだけではありますが、版画特有の重ねとズレで表面に見えるだけの色だけではない豊かな色彩が味わいとなって見る側の目を幸福にしてくれます。
それを完成度の高い形で5点仕上げた高橋さんの力量に最高の評価を付けさせていただきました。

造形学部 通信教育課程 非常勤講師 木村真由美