長谷川藍子

HASEGAWA Aiko

脈動する街 ―今泉公園計画―
Pulsating City: Imaizumi Park Plan

液晶ディスプレイ、メディアプレーヤー、スチレンペーパー、ほか
映像|3分11秒
模型|H900 × W800mm

作者より

福岡市の中心地から裏に入ると三角形の今泉公園がある。地下には浸水対策として貯水施設が位置している。飲食店、ラブホテル、住宅など、様々な顔を見せるこの一角で、人々は目的地までの通過地点として通り過ぎる。
私はここに、都市に緑をもたらす葉脈、雨水を集水する水の脈、人々の行き交いの脈道という、3つの脈があると考えた。脈が交差するこの場を、日々の流れの中変化する、ひと休みできる日常のハレ空間を構想した。

長谷川藍子

担当教員より

福岡市の中心地から少し離れたところに位置する今泉公園に対するこの提案には、周辺環境を様々な視点で読み解いて設計された仕掛けが幾重にも組み込まれている。程よい起伏を伴った導線の中には、季節や時間、気候の変化で表情を変える様々な風景が出現するであろう。毎日周辺を通りかかる人々であってもふと立ち寄り、立ち止まり、楽しんでいる情景までを想起できる提案になっていることが本作品の評価につながっている。

造形学部 通信教育課程 准教授 荻原剛