大久保麻子

OKUBO Asako

つむぐ
weaving the fabric of our future

ウール、ホームスパン
H1980 × W450mm、H2040 × W510mm、H2000 × W350mm、H1680 × W980mm、H2000 × W730mm

作者より

刈り取ったままの純国産原毛を洗い、色を染め、カードを掛け、糸を紡ぎ、手織りしました(ホームスパン)。頻繁には出会えないけど確かにその存在を感じる生き物たちと、同じく希少な国産ウールに、未来に紡ぐ願いを込めました。
国産の羊毛は海外産とは違い加工するのが難しい個体も含まれていましたが、いずれの加工においてもロスを極力出さない方法を検討しました。

大久保麻子

担当教員より

テキスタイルは繊維を糸にし、それを織り上げる事で布を作り出していく。
原毛を自らの手で糸にするホームスパンは、いわばテキスタイルの原点とも言える。
この作品は手法としては伝統的なものである。だが東京都レッドリストに載っている動物を作品のモチーフとすることでテキスタイルとしての美しさにだけでなく、現代のものづくりを行う人が考えざるをえなくなったSDGsへの意識を想起させる重層的なテキスタイルになっている。

造形学部 通信教育課程 非常勤講師 後藤大樹