SAiREi
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日本文化は西洋文化の影響やインターネットの普及により廃れつつあり、特に若者が伝統に触れる機会が減少し、伝承の担い手が不足しています。伝統行事や工芸品が商業化やイベント化する中で、本来の文化の魅力を伝える方法が問われています。 中でも日本の祭りは、地域の願いやコミュニティを繋ぐ役割を果たしてきましたが、地域住民の流動化や高齢化により存続が危機に瀕しています。この課題を解決するには、地縁を超えて観光客を巻き込み、祭りを非日常空間として再定義することが重要です。観光による経済効果や若者の関心を通じて新たな担い手を育成する可能性があります。 そこで私は、47都道府県それぞれの祭りの個性を生かしたデザインのプロダクトを提案します。 それぞれに日本の和のデザインの要素は積極的には取り入れず、若者の日常に馴染みやすい、手に取りやすいデザインにしました。 ですが展示空間は、すだれを使用したり、日本列島の8区分に沿って8台の什器を制作するなど、日本の要素を取り入れました。このプロダクトを通じて、外国人観光客だけでなく、日本の若者日常の中に祭りの魅力やその背景にある文化を知るきっかけを提供し、祭り文化の再生と継承に繋げたいと考えています。 浅井芽衣
浅井芽衣の「SAIREI」という作品は、日本の伝統文化、特に祭りの存続と再生に向けた現代的かつ独創的なアプローチが光るプロジェクトです。47都道府県の祭りをテーマに、若者の日常に馴染む洗練されたデザインのプロダクトを開発し、伝統の新たな可能性を開いた点は非常に高く評価されます。和の要素を控えめにしつつ、展示空間ではすだれや地域性を活かした什器配置で日本文化への敬意を表現し、視覚的にも文化的にも一貫性を持たせています。これにより、若者や観光客が祭りの魅力や背景文化に触れるきっかけを自然に提供しています。今後の展開として、祭りの精神性や物語性をさらに掘り下げることで、文化的意義を一層深め、唯一無二の価値を生み出す可能性が期待されます。この挑戦的で創造性あふれる試みは、伝統文化の未来を切り開く大きな一歩といえるでしょう。 空間演出デザイン学科教授 津村耕佑
作者より
日本文化は西洋文化の影響やインターネットの普及により廃れつつあり、特に若者が伝統に触れる機会が減少し、伝承の担い手が不足しています。伝統行事や工芸品が商業化やイベント化する中で、本来の文化の魅力を伝える方法が問われています。
中でも日本の祭りは、地域の願いやコミュニティを繋ぐ役割を果たしてきましたが、地域住民の流動化や高齢化により存続が危機に瀕しています。この課題を解決するには、地縁を超えて観光客を巻き込み、祭りを非日常空間として再定義することが重要です。観光による経済効果や若者の関心を通じて新たな担い手を育成する可能性があります。
そこで私は、47都道府県それぞれの祭りの個性を生かしたデザインのプロダクトを提案します。
それぞれに日本の和のデザインの要素は積極的には取り入れず、若者の日常に馴染みやすい、手に取りやすいデザインにしました。
ですが展示空間は、すだれを使用したり、日本列島の8区分に沿って8台の什器を制作するなど、日本の要素を取り入れました。このプロダクトを通じて、外国人観光客だけでなく、日本の若者日常の中に祭りの魅力やその背景にある文化を知るきっかけを提供し、祭り文化の再生と継承に繋げたいと考えています。
浅井芽衣
担当教員より
浅井芽衣の「SAIREI」という作品は、日本の伝統文化、特に祭りの存続と再生に向けた現代的かつ独創的なアプローチが光るプロジェクトです。47都道府県の祭りをテーマに、若者の日常に馴染む洗練されたデザインのプロダクトを開発し、伝統の新たな可能性を開いた点は非常に高く評価されます。和の要素を控えめにしつつ、展示空間ではすだれや地域性を活かした什器配置で日本文化への敬意を表現し、視覚的にも文化的にも一貫性を持たせています。これにより、若者や観光客が祭りの魅力や背景文化に触れるきっかけを自然に提供しています。今後の展開として、祭りの精神性や物語性をさらに掘り下げることで、文化的意義を一層深め、唯一無二の価値を生み出す可能性が期待されます。この挑戦的で創造性あふれる試みは、伝統文化の未来を切り開く大きな一歩といえるでしょう。
空間演出デザイン学科教授 津村耕佑