C.T.

らふ・・くおにぎり
Tarafuku Onigiri

インスタレーション|塩化ビニル、樹脂粘土、エポキシレジン、UVレジン、アクリル塗料、ほか
H80 × W80 × 37mm(8点)、H95 × W150 × D150mm、H74 × W97 × D30mm、H54 × W80 × D37mm、H80.5 × W90 × D78.5mm、H78 × W66 × D56mm、H81.5 × W71 × D65mm、H97 × W80 × D37mm、H100 × W100 × D100mm、H126 × W80 × D37mm、H67 × W80 × D37mm、H745 × W80 × D80mm、H4 × W467 × D240mm

作者より

本作品は、日本における笑いのテーマをおにぎりで表現したものである。
日本は人口の約98%が日本人であり(総務省統計局、2025)、人々の文化的背景が共通しているため、共有する知識が多く(大島、2006)、笑いの幅も広い。また、見立てとは、人々が共有する知識を基に類似したもので例える表現であり、日本では幅広い表現が可能である。この点に着目し、井山(2007)の分類を基におにぎりで笑いを表現し、学問的な日本の笑いを広く伝えることを目指した。
参考文献
井山弘幸(2007)『笑いの方程式:あのネタはなぜ受けるのか』化学同人
大島希巳江(2006)『日本の笑いと世界のユーモア:異文化コミュニケーションの観点から』世界思想社
総務省統計局(2025)「人口推計」https://www.stat.go.jp/data/jinsui/pdf/202501.pdf

C.T.

担当教員より

近年のお笑いブームが生み出した様々な形の「笑い」をC.T.は20種の「おにぎり」で表現した。新潟大学井山弘幸名誉教授の著書〈笑いの方程式〉のカテゴリー分けに沿い、古典的な言葉の取違いによる笑いから現代的なシュールな笑いまで、奇想天外なアイデアと圧倒的な造形力で形にしている。「笑い」を従来に無い切り口で再解釈・表現した斬新な作品として評価した。この作品を鑑賞していると精一杯ボケるおにぎりたちを、誰もがツッコミたくなるだろう。

造形学部 通信教育課程 教授 福井政弘