井上ひかり

INOUE Hikari

works

work(unstable)
work(multiple blue)
work(pigeon droppings)
生活の中のスナップNo.8 painting(039米>11<)
drawing(omochitsuki)
work(HINODE 030 ⇨)
drawing(027⇨⇦)
work(clear hose)
drawing(yellow rope)

インスタレーション|ホース、脚立、布、木材、流し用調理台、紐、ストレッチロープ、シ ャワーカーテン、クネクネフック、ボンド、箒
H3100 × W2400 × D450mm、H2100 × W920 × D470mm、H2450 × W1680 × D370mm、H465 × W530 × D50mm、H1320 × W1450 × D150mm、H210 × W200 × D110mm、H360 × W340 × D170mm、H370 × W250 × D200mm、H400 × W700 × D50mm、H320 × W150 × D110mm

作者より

私が選定してきた工業製品たちが
ただ“もの”としてそこに居る瞬間と
自分の行為がメディウムとなってひとつの絵画に見える瞬間それを行き来しているようなものが見たい。

自分がものを動かすこと
自分がものに動かされてしまうこと
自分が勝手にものを動かしていること
全部違うようで、その結果を出力する身体は変わらない。

多重的なそれらを認識するための行為でもある。

井上ひかり

担当教員より

井上は色とりどりで艶やかなホースなどの工業製品を使い修了作品を制作した。本来の道具としての用途を奪い取られたそれらの物質は、その物本来の色や形、質感を現す。元々絵画を制作していた井上は、それらの物質を絵画を制作するための素材として捉え直し、ホースやパイプなどを平面状に編み込むことでメディウムと基底材が一体になったかのような作品を制作していた。もっとも大きな作品に於いては単管パイプを組み上げ、そこに巨大な壁状の作品を釣り上げるといったもので、その作品に於いては脚立や箒など様々なものがホースやパイプに絡み取られ、飲み込まれてしまっているような印象を受け、展示空間全体を支配していた。また、レリーフ状の小品に於いては1つ1つの素材の特性を活かし、変化に富んだ作品を生み出していた。

油絵学科教授 丸山直文