羅軼

LUO Yi

手で書かれたものの非言語情報と意味伝達についての研究―手紙を中心に―
A study of nonverbal information and meaning transmission written in hand——focused on letters

本|H297 × W210mm
パネル|H1100 × W1800mm

作者より

現代の科学技術はコミュニケーションを高速化、物事を処理するのにも効率的になる。その一方で、多くの精神的、心のコミュニケーションを失ってしまったと思う。
本研究は手で書かれたものの非言語情報と意味伝達について研究する。「手書き文字」を通じたコミュニケーションのメリットや効果を明らかにし、それをみんなに伝えることである。さらに、普段手書きをしない人々が、手で書くことを体験するための方策を検討する。

羅軼

担当教員より

私たちは手書きの手紙に、筆やペンの筆跡や紙の表情によって伝えたい感情を付与したり、またそこから相手の感情を読み取ったりすることができる。手紙には意図的に、あるいは意図せずに、非言語的な感情伝達の記号が散りばめられているのである。デジタルテキストでのやり取りが増え、手書きの手紙を送り合う機会が減った現在、この豊かなコミュニケーション手段が失われつつあることは、あまり語られていない。ラ・イツの研究は、私たちにとって「手で書くこととはどういうことなのか」という根源的な問いに対する、解のうちの一つを教えてくれる。

視覚伝達デザイン学科教授 北崎允子