下山黎海

SHIMOYAMA Remi

人魚の鉢植えを置いたベランダ

ネット(夜)

フェンス(鳥)

フェンス(木)

落ち葉

落ち葉(2)

キャンバス、油絵具
H2150 × W1900mm
H1620 × W1400mm
H803 × W1000mm
H530 × W2608mm
H220 × W273mm
H220 × W273mm

作者より

日常から描くものを見つけます。その中でも最近は「絵みたいだ」と思うものをよく選びます。絵を描き進めると、描き始めた時とは別の見知った何かが見えてくることがあり、そこから描くものを決めることもあります。
何かをしている時に別のことを思い出したり想像が引き出されること、何かが別の何かに見えることに、よく助けられます。

下山黎海

担当教員より

下山は「出会った風景」を対象として出発する。描きながら「(その風景と私が)両方から歩み寄っていって中間くらいの絵になるといいなと思っています」と言う。作品に共通するのは空間を隔てるように、カーテン、ネット、フェンスが在るという構造だが、そのことに自覚的であっても、声高に方法論として語りはしない。
その時々でより対象へ歩み寄る姿勢を持ち続けているからだろう。柔らかな形象と色彩による矩形の中の世界に、私たちは下山の確かな視線を感じることになる。

油絵学科教授 川口起美雄