ス ルイタツ

SI Ruida

GRASOPHIA

アニメーション|紙
本|H215 × W152 × D26mm
映像|1分48秒
ウェブサイト|www.grasopia.com

作者より

⾔葉に比べると、グラフィックの方が考えの枠に制限されず、そして時間の流れに対して、より適応しやすくなっている。
現在、⾔葉と科学では説明できないことを、フィロソフィー的な思考を加えたグラフィックで表現すれば、地域・⼈種、または階級的な境界線を越えることができるかもしれない。「GRASOPHIA」という手法はそのような考えから導かれたものである。
本書では「GRASOPHIA」を用いて、無限かつ複雑な生命の中に存在する共通点をパターン、情報、装置、フィードバック、社会、進化、意識の七つの側⾯から描き出し、哲学的・⽣物学的な視点をめぐり、生命の本質的な法則を記述することとした。

ス ルイタツ

担当教員より

根幹に未知なる部分を残す生命や宇宙に関して、図的思考からアクセスする試みが「GRASOPHIA」である。一連のグラフィックスが喚起するイマジネーション、すなわち自然言語にはない意味の広がりに思考をゆだねてみることで、言語や論理では到達できない、新たな思索に手を伸ばすことができる。また、すでに知り得ている知識も、図的に捉え直してみることで、新たなリアリティを伴った認識へと成長させていくことができる。ス・ルイタツはこの方法を七つの視点から累々と試み、新しい哲学への端緒をひらく書籍にまとめている。

基礎デザイン学科教授 原研哉