上久保徳子

KAMIKUBO Noriko

火曜日の砂糖は少し辛い味がする

インスタレーション|FRP、セラミック、鉄、石粉粘土、角材、合板、アクリル絵具、紙、シリコン、ほか
サイズ可変

作者より

味の異変に気がついたのなら、日々の変化に気付くことができたということ。
口で料理を味わうように、目で見えるものを食べることができるチャンスだ。

上久保徳子

担当教員より

ミクストメディアによる繊細な作品群だ。見ることに刺激を与え続ける構造が様々な方法で実践されている。ここにあるのは一見台座に乗っている作品であり、壁面に掛けられている作品のように見える。しかしその台座はよく見ると作品であり、仮設の壁面もよく見ると複雑な構造体になっている。さらによく見ると作品と台座の間に思いもよらない関連が生まれ、「作品」とは何かを自問していることに気がつく。透過フィルムの画像によるイリュージョナルな奥行きも取り込んだ意欲的な試みも加わり、空間に豊かな緊張感を漂わせている。

彫刻学科教授 伊藤誠