鈴木結菜

SUZUKI Yuina

Structure as Package ―補完し合うかたち―

紙紐、卵
H2800 × W4000 × D3000mm

作者より

日本の伝統パッケージである「卵つと」のように、中身とパッケージが補い合うことで成り立つかたちを理想に、卵と紙紐を用いて構造体としてのパッケージを作りました。紙紐が縛られたり結ばれたりして生まれた隙間に卵が包まれることで、構造が成り立っています。
かたちは、北欧の藁飾りのヒンメリのような幾何学形態や、しめかざりを参考にしながら作りました。

鈴木結菜

担当教員より

「包むとは何か」の探求から始まった研究は、日本の伝統的なパッケージの調査をへて「卵つと」に辿り着いた。藁で卵が割れないように包み込むその佇まいは、内と外が互いを止揚する造形であり、慈しみ祈る芸術でもある。もはや完成された包装としかいいようのない美しさを湛える「卵つと」を、現代のデザインがどう掬い上げられるだろうか。鈴木さんの手から紡ぎ出された新たな「卵つと」には、構造としての包装の可能性とともに、日本文化としての伝統的な意匠への敬意が見事に補完されている。

基礎デザイン学科教授 板東孝明