武関真衣

BUSEKI Mai

教育を視点とした竹工芸の普及に関する一考察
—小学校とミュージアムをつなぐ竹工芸の教育普及プログラムの実践—

竹、布
論文|119ページ(86,671字)
竹工芸鑑賞キット|H100 × W1300 × D1000mm

作者より

本研究は竹工芸について教育を視点としてその普及を検討し、実践へ繋げた研究である。
博物館教育として竹工芸関連施設での実地調査、学校教育として教科書の調査や小学校教諭へのヒアリングを実施し、竹工芸の教育普及プログラムにおける地域的な課題を示した。
そして東京都の小学校第5学年を対象にプログラムを実践し、持ち運びが可能である「竹工芸鑑賞キット」を制作した。地域や収蔵品の内容を問わない、汎用性の高い竹工芸に関する教育普及プログラムの実践及びシステムの理念の提案を行った研究である。

武関真衣

担当教員より

竹工芸の低認知度という課題に対し、竹と地域の関係、関連作品所蔵ミュージアムの有無を問わない解決策を提案した。近現代竹工芸史の整理、関連プログラムの詳細な調査の上、ミュージアムと学校が連携して活用する鑑賞教材キットを試作してプログラムを実践、学校教員と学芸員から評価を受けて精緻化を行った。学校・ミュージアム・作家をつなぐ「竹工芸エデュケーター」のシステムも構想しており、その学際的な網羅性と実践性を高く評価する。

芸術文化学科准教授 春原史寛