大関龍一

OZEKI Ryuichi

玉野市民会館計画2022

プレゼンテーション|スチレンボード、スノーマット、アクリル板、ステンレス、スタイロフォーム
模型|H260 × W1800 × D1350mm、H50 × W420 × D297mm、H150 × W300 × D420mm

作者より

地方自治体の公共施設は老朽化や財政悪化により統廃合が行われ、経費削減の標的となっている。しかし市民活動の場は地域住民の基盤を作り、その街に住む価値を生むのではないだろうか。
本計画では、私が4年前から関わりを持つ岡山県玉野市宇野港を敷地とし、新たな市民会館の設計提案を行った。音楽ホール、ホワイエ、展示室、マルシェ、レストランは、海が見えるスロープ導線で囲われ、市民や瀬戸内国際芸術祭へ訪れる観光客が内部空間の活動を介し新たな関係性を生む場所となる。

大関龍一

担当教員より

作者が岡山県玉野市のワークショップに参加したことをきっかけに、卒業制作ではフェリーターミナルを発表し、修了制作では宇野港に面する市民会館を提案した。実際に玉野市と連携した条件を基にリアリティある計画を立案し、具体的な設計としてまとめている。海を見下ろすスロープによって自由なアクセスが可能な市民会館は、市民活動と観光客の交流を誘発する開かれた計画であり、実施設計に近い綿密な設計力のある力作である。

建築学科教授 布施茂