CONNECT—失語症患者の生活に役に立つプロダクトデザイン紙、タブレット、3Dプリント、ほかスケジュールボード|H280 × W250 × D18mmボタンケース|H265 × W70 × D22mmボタン|H20 × W45 × D45mm映像|1分10秒、12分23秒
本研究は、失語症の中度および重度患者とその家族を研究対象とした。 失語症患者が一人で過ごす際に起こりうる問題を解決できるよう、患者とその家族を繋げるシステムとしてCONNECTを作った。本作は患者とその家族にとってシンプルな使い勝手を心がけながら、拡張性があり、また、失敗した場合にも寬大であることなどを重視した。 このシステムは、患者用のプロダクト(アナログ版とタブレット版のスケジュールボード)と家族用のプロダクト(アプリ)の2つからなる。患者と家族はこのシステムを使い⼀⽇のスケジュールを作成することができ、スケジュールボードにはすべての⾏動⼿順が含まれている。患者はこのシステムを使って⼀⼈で⾏動することができ、家族にフィードバックすることも可能だ。そして遠距離にいる家族は、簡単に世話をすることができる。患者は⾔語を必要としない⽅法で家族と連絡を取ることができ、家族は常に患者のそばにいなくとも患者の状況をタイムリーに理解できる、そのような新しいライフスタイルを模索した。 キョウ コエ
この研究は、失語症患者の日常生活を支援する、リハビリテーション用ツールのデザイン開発である。提案者は、日本失語症協議会をはじめ大学研究機関、患者支援団体などの専門有識者から多くのヒアリングを行い、患者の日常生活の行動観察から得たデータを精緻に分析した。リハビリ用ツールの制作では、様々なアイデアのプロトタイプを制作してユーザビリティ評価を行うなど、質的研究から得た気づきを展開させた問題解決のプロセスは明確であった。結果、人間中心設計を体現させたプロダクトデザインの完成度は高く、社会課題をテーマにした秀逸な研究であった。 工芸工業デザイン学科教授 中原俊三郎
作者より
本研究は、失語症の中度および重度患者とその家族を研究対象とした。
失語症患者が一人で過ごす際に起こりうる問題を解決できるよう、患者とその家族を繋げるシステムとしてCONNECTを作った。本作は患者とその家族にとってシンプルな使い勝手を心がけながら、拡張性があり、また、失敗した場合にも寬大であることなどを重視した。
このシステムは、患者用のプロダクト(アナログ版とタブレット版のスケジュールボード)と家族用のプロダクト(アプリ)の2つからなる。患者と家族はこのシステムを使い⼀⽇のスケジュールを作成することができ、スケジュールボードにはすべての⾏動⼿順が含まれている。患者はこのシステムを使って⼀⼈で⾏動することができ、家族にフィードバックすることも可能だ。そして遠距離にいる家族は、簡単に世話をすることができる。患者は⾔語を必要としない⽅法で家族と連絡を取ることができ、家族は常に患者のそばにいなくとも患者の状況をタイムリーに理解できる、そのような新しいライフスタイルを模索した。
キョウ コエ
担当教員より
この研究は、失語症患者の日常生活を支援する、リハビリテーション用ツールのデザイン開発である。提案者は、日本失語症協議会をはじめ大学研究機関、患者支援団体などの専門有識者から多くのヒアリングを行い、患者の日常生活の行動観察から得たデータを精緻に分析した。リハビリ用ツールの制作では、様々なアイデアのプロトタイプを制作してユーザビリティ評価を行うなど、質的研究から得た気づきを展開させた問題解決のプロセスは明確であった。結果、人間中心設計を体現させたプロダクトデザインの完成度は高く、社会課題をテーマにした秀逸な研究であった。
工芸工業デザイン学科教授 中原俊三郎