近藤直輝

KONDO Naoki

解体の実像化
Realization of demolition

プレゼンテーション|スチレンボード、ヒノキ棒材、カラースプレー、厚紙、PVC板、ほか
模型|H450 × W1800 × D900mm、H300 × W900 × D600mm、各H220 × W420 × D300mm(4点)

作者より

日本における都市の更新方法は解体と構築を繰り返して都市を発展させてきた。現代は解体と構築の双方が入り混じる「都市の新陳代謝の過渡期」として位置づけることができる。本修士制作では建築の「解体」に着目することでこの時代における都市像・建築像を模索した。敷地である名鉄名古屋駅地区は再開発が予定されており既存ビルが解体される。段階的な解体と一時的なプログラムを設計することで解体を実像化し現代の都市像・建築像として都市に提示する。

近藤直輝

担当教員より

日本の都市が解体と構築を繰り返してきた更新方法に着目し、建築の「解体」に焦点を当てることで「都市の新陳代謝の過渡期」の都市像・建築像を模索した作品である。敷地である名鉄名古屋駅の街区に現在検討されている画一的な再開発事業のアンチテーゼとして、段階的な解体と仮設による実験的な提案でもある。多角的な検討と整理が必要な難しいテーマに取り組み、丹念なリサーチとスタディによって長いスパンの時系列の計画を提示した秀作である。

建築学科教授 布施茂