踊る都市 —都市の舞台としての天井・壁から建築を考える—
The Dancing City: Thinking about Architecture from the Perspective of Ceilings and Walls as an Urban Stagex
硬質発泡スチロール、発泡スチロール、シナベニヤ、画用紙、カラースプレー、アルミパイプ、アクリル板、ヒノキ角棒、厚紙、ラワンランバーコア、ほか
1/100模型|H1000 × W1800 × D700mm
1/500模型|H250 × W900 × D700mm
ダイヤグラム模型|H350 × W200 × D200mm
作者より
都市とは、多くの人が集まり、自分とは異なる異質なものに出会うことができる。誰もが演者で観客である”舞台性”に面白さがあると考える。
しかし再開発により都市の垂直化・同質化が進行した結果、内部と外部の距離は遠ざかり都市の舞台性の発露は地上からファサードやウィンドウへ、その上演内容は人々の活動から企業の活動に移行している。
そこで、このファサードやウィンドウを新たな舞台として扱い設計を行うことにより、再び都市の舞台性を魅力あるものへと変える今後の再開発における一つのプロトタイプとなるような商業施設建築と新たなプログラムの形を考えることとした。
西津尚紀
担当教員より
現代都市における再開発は、経済性から垂直方向に積層する中高層ビルが建ち続けることに疑問を持ち、天井と壁から発想した建築を提案している。ファサードやウィンドウを新たな舞台として扱い「公共性」のある建築によって、複合商業施設の新たな可能性を提示している。南青山の極端に細長い街区を敷地に設定することで、この提案を効果的に表現することに成功し、ファサードでありながら断面のようなこの建築は都市景観を刺激する力作である。
建築学科教授 布施茂