高田稚菜

TAKATA Wakana

Man in the house.

H4500 × W1200 × D2500mm

作者より

家をつくろうと思う。
家には様々なものがある。
そこにいた人の痕跡や染み付くような情念が。

高田稚菜

担当教員より

この作品の何が「家」なのか。でもきっと「家」なのだろう。それにしても、この作品はどうやって作られたのだろうか。いやそれよりも誰がなんのために作ったのだろう、というような佇まいである。そんな超越的なものに向かうような視線を作り出してしまうのがこの作品の特徴なのだ。シンプルな構造を持つこの作品は、樹脂の合理的な制作手段(FRP)を非合理的に実践する。ミニマルアートの文脈からも距離をとり、まるで別の生物の営みのように、樹脂そのものと対峙するような方法で作られている。そこから生まれる非日常的な時間の感じ方が、この作品の根底に流れているのだ。人間が、別の生物の真似をして巣を作るのではなく、それに成り変わり巣を作る。なるほどそれが「家」なのかもしれない。

彫刻学科教授 伊藤誠